SEOアドバイザリーで終わらせない、実行フェーズまで伴走する意味──成果に直結する支援の本質を考える

こんにちは、シンクムーブの豊藏です。

私はこれまで、SEOコンサルタント、ITコンサル、AI導入支援、インフラ更改、新規事業策定など、多彩な領域で経験を積んできました。そのなかで共通して感じていることがあります。それは「コンサルティングの理想は、アドバイスだけで終わらず、実行フェーズまで踏み込んで初めて成立する」という点です。

特にSEOの世界では、アドバイス=戦略指針の提示、で仕事が終わるパターンが少なくありません。

しかし、机上の戦略だけでは成果は上がらないのが当然です。なぜなら、実行計画を確実に形にするには、実務レベルでの手当てが必要だからです。この記事では、なぜ「SEOアドバイザリーで終わらせない」ことが重要なのか、そして「実行フェーズまで伴走することが、どれほど顧客価値を高めるのか」をお話します。

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戦略だけでは「机上の空論」にとどまる理由

SEOは、検索エンジンからオーガニック流入を増やし、最終的にはビジネス成果(売上、リード獲得、ブランド認知向上など)につなげるための手段です。
しかし、多くの現場で見られる課題は、次のようなものです。

  • 「検索順位を上げるには、まず技術的な改善が必要」とアドバイスされても、社内CMSの改善リソースが確保できない
  • 「コンテンツ拡充が急務」と言われても、執筆担当者や専門知見が不足し、方向性が曖昧なまま動けない
  • 「内部リンク構造の見直しが重要」と指摘されても、実際のHTML構造変更や開発工数を手当てできず放置される

こうした状況では、いくら専門家が「何をすべきか」を示しても、実行に移せない限り成果に結びつきません。結果として、戦略は美しいが、社内では「口だけのコンサル」に映ってしまう。これでは投資対効果も望めず、信頼関係も築けません。

実行フェーズまで踏み込むコンサルタントの役割

「SEOアドバイザリーで終わらせない」というスタンスは、単に追加業務を請け負うという意味ではありません。むしろ、アドバイザリーから実行フェーズまでシームレスに伴走することで、以下のような価値を提供します。

  1. ギャップ埋めとしての動き
    アドバイスと実行の間には、多くの「ギャップ」があります。社内の実装リソース不足、担当者のスキルギャップ、外部ベンダー選定の手間、ステークホルダー間の合意形成など、戦略実現を阻む要因は数多いです。
    実行フェーズまで踏み込めば、コンサルタントはこれらギャップを埋めるための調整役に回れます。たとえば、社内エンジニアリングチームとの橋渡し、外注先の候補ピックアップ、必要なツール導入支援、キーワード分析に基づく制作草案の具体化などが挙げられます。

    すべてを一人でやるのは現実的ではないけれど、場合によってはラストワンマイルの手を動かせる人材がいる組織とそうではない組織の差は大きいと考えています。
  2. トライ&エラーのスピードアップ
    SEOは正解が一意に決められない領域です。検索エンジンアルゴリズムは日々進化し、競合状況も流動的。そのなかで成功を手繰り寄せるには、素早いPDCAサイクルが必要です。

    実行フェーズに伴走するコンサルタントがいれば、アイデアをすぐ実装・検証し、成果を見て改善する流れがスムーズになります。現場と密に連携し、「このコンテンツはあと何が足りないか」「技術面でどのタグを改善すべきか」といった詳細レベルまで踏み込み、微調整を短期間で繰り返すことが可能です。
  3. 組織ナレッジの内製化と強化
    戦略策定段階で提供されたノウハウは、実行を通して初めて組織の血肉になります。実際に手を動かし、成功・失敗を繰り返すことで、担当者は技能を身につけ、社内ナレッジが蓄積されていきます。

    コンサルタントが実行に関与することで、この学習過程をサポートできます。「なぜこの施策が効いたのか」「なぜ別の施策は効果が薄かったのか」──それらのフィードバックをリアルタイムで提供することで、担当者は次第に自走できるようになります。最終的にコンサルタントが抜けた後も、社内で最適化サイクルを回せる体制づくりができるのです。

「中間的な存在」がもたらすメリット

SEOコンサルタントを「単なるアドバイザー」から昇華させるには、「戦略コンサルと代理店の中間」に位置づくことにあります。戦略コンサルは方向性や構想段階でのアドバイスは得意ですが、手を動かす想定をしていないケースも多いです。一方、代理店は実行力はあるが、どうしても中長期的なプロジェクト設計に依存し、柔軟な対応がしにくいケースもあります。

私がシンクムーブ株式会社で提供したいのは、この「中間的なポジション」です。高レイヤーの戦略立案からハンズオンの実行支援まで、フレキシブルにスコープを調整し、顧客企業の内部状況に合わせて最適なリソース配置を提案する。これにより、「どうすべきか」は分かったが「誰が、どの手順で、どんなツールを使い、いつまでに実施するのか?」がクリアになり、実行段階での手戻りを極小化できます。

具体例:コンテンツ施策のケース

たとえば、ある企業がBtoB商材でリード獲得を狙うために「特定カテゴリーで検索上位獲得」を目標としているとしましょう。アドバイザリーで終わるコンサルタントなら、競合調査結果やキーワードセット、構成案のリストを渡すところまでで終了。しかし、それだけでは実行に移せず、社内で放置されることもしばしばです。

実行フェーズまで伴走すれば、そこからが本番です。

  • 執筆担当者に具体的なブリーフを提示し、執筆前のヒアリングを実施
  • ライティング後のファクトチェックやSEO観点での修正をサポート
  • CMSへの実装手順や公開スケジュールの管理
  • 公開後のインデックス状況・検索順位推移の確認、改善点抽出
  • 必要に応じてタイトルやメタディスクリプションの再考、内部リンク施策追加

こうした「実務レベルでのハンズオン支援」を通じて、戦略は「良さそうなアイデア」から「具体的に成果を生む仕組み」へと変わるのです。

ファシリテーション力を伴った実行支援

大企業や中堅企業では、実行段階における最大の障壁は「社内政治」や「ステークホルダー間の合意形成」であるケースが少なくありません。テクニカルな改善やコンテンツ強化が必要だとしても、そのための予算承認、開発部門との調整、法務部門との確認、さらには経営層の理解獲得など、越えるべきハードルは多いものです。

実行フェーズまで伴走するコンサルタントは、こうした組織内部のダイナミクスにも精通している必要があります。私自身、過去のキャリアで社内外の多様な立場を経験してきたからこそ、ファシリテーション力で各部署の利害を調整し、円滑な合意形成を促せます。

技術的なSEO知見に加えて、組織論や社内政治への理解があるからこそ、「実現不可能な提案」ではなく「実現できる戦略」へ落とし込めるわけです。

新しい価値観:共創・共育の関係

SEO領域は変化が激しいため、最初から完璧な戦略など存在しません。実行段階での調整や改善が前提の世界です。実行フェーズまで伴走するコンサルタントは、クライアント企業と共に学び、共に進化していく「共創・共育」の関係性を築くことができます。

  • 共創:コンサルタントと顧客が対等なパートナーシップで、最良の手段を模索する
  • 共育:実行を通じて社内にノウハウが蓄積され、内部人材が成長していく

このような関係性が生まれれば、単なる外注先ではなく、顧客組織の成長エンジンを担える存在へと進化できるでしょう。

おわりに

アドバイザリーで終わらせず、実行フェーズまで伴走することは、SEOコンサルティングの価値を高める行為だと私は考えています。絵に描いた餅を提示するだけでなく、それを実際に焼いて食べられる状態にするためのサポートが、組織が本当に必要としている支援です。

シンクムーブ株式会社が目指すのは、まさにこの実行支援まで踏み込む伴走型パートナーシップです。コンサルタントとして「やるべきこと」を口にするだけでなく、「やり切るための仕組み」を整えることで、戦略が成果へと繋がる。これこそが、顧客企業に長期的な価値をもたらすアプローチだと信じています。

もし、貴社がSEO戦略を実行に移せず、計画が宙に浮いているなら、ぜひ一度私たちにご相談ください。机上の戦略を、成果を生む実行フェーズへと橋渡しするお手伝いをいたします。

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この記事を書いた人

豊藏 翔太のアバター 豊藏 翔太 代表取締役

シンクムーブ株式会社 代表取締役Webコンサルタント
アイオイクス株式会社Webコンサルティング事業部 フェロー

法政大学経営学部卒業後、エン・ジャパン株式会社でセールス、商社系SIerにてITコンサルタントとして勤務後、アイオイクスにてIT/WEB・人材・小売など様々なサイトのセールス/コンサルタント業務を行う。アフィリエイト経験とコンサル経験を活かした、実務に落ちるプロジェクト設計力が強み。

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